ZOOMで工賃向上セミナーを実践した

Kプランニング

3月3日(水)に、岐阜県社会福祉協議会・セルプ支援センターからの依頼で、工賃向上研修会を開催しました。2年前にも依頼を受け、「工賃向上に必要な4つのチカラ」という講義を行ったことがあるのですが、今回のテーマはコロナ禍にで苦しむ事業所に何らかのヒントを与えてほしいという要望。そこでテーマを「コロナ禍における商品販売のヒント──全国の事例とアンバサダーマーケティング──」としました。

アンバサダーマーケティングについては、私は以前、ブログ記事「アンバサダーを見つけよう」でも記したことがあります。「自社の商品・製品に対して強く愛情を持っていて、口コミなどの情報配信を自発的に行ってくれるユーザー」のことを広告業界ではアンバサダーと呼び、SNSの普及とともに近年、ますます注目が集まっているのです。

そこで今回の研修会では、アンバサダーマーケティングについての簡単な解説と、日本における最高の事例であるネスレ日本の「ネスカフェアンバサダー」を紹介。このシステムはどのようにして生まれ、展開されてきたのかについて、CM等も見ながら知識を深めてもらいました。

アンバサダーになると、新開発したレギュラーソリュブルコーヒー(インスタントコーヒーにあらず)を淹れるコーヒーマシンが無料提供されます。これをアンバサダーがオフィスに持ち込み、(会社の経費ではなく)有志でお金を出し合って、「一杯30円」で美味しいコーヒーが飲めるようにするという画期的なシステム。しかもアンバサダーにはマージンを払わず、あくまでボランティアとして広めてもらうことに特化しています。

「大好きな商品だから、広めたい」という熱きファンを増やすことが、アンバサダーマーケティング。この手法は、福祉施設の販売活動にこそもっと活かすべき発想なのです。そこで今回の研修会では、概論としてのアンバサダーマーケティングの後に、全国の施設でアンバサダーマーケティング的手法を取り入れた事例を取り上げてみました。

美味しいコーヒーを提供することで職場の仲間から「有り難う」と言われることがうれしい。それだけがネスカフェアンバサダーの特権ならば、福祉施設の美味しい商品を広める役割の人たちは、もっと高いステイタスを与えられるに違いありません。自分たちの製品を積極的に広めてくれるアンバサダー。その人たちは自分の地域ではいったい誰で、どこにいるのだろうか。コロナ禍の今だからこそ、こんな議論を活発に行ってほしいものです。

新プログラム「コロナ禍における商品販売のヒント──全国の事例とアンバサダーマーケティング──」は、今後も依頼があれば各地で実施したいと思っています。

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