工賃向上に必要な5つのチカラ

Kプランニング

セルプ協主催の研修会を始めとして、これまで全国各地で開催してきたKプランニングオリジナルの工賃向上研修プログラム「工賃向上に必要な4つのチカラ」。全国の施設の好事例を「売るチカラ・作るチカラ・飾るチカラ・広めるチカラ」の4つの切り口から紹介し、そのどこが優れているかを解説する講義は、おかげさまで大好評をいただいています。

2019年度に入ってからも、埼玉県福祉部障害者支援課、茨城県水戸市障害者共同受発注センター、兵庫県伊丹市社会福祉協議会等々から、続々と講義依頼が相次いでいます。本年度からは4つのチカラに「助けるチカラ:支援力」の事例を加え、さらに内容が充実した講義となりました(講義は、2時間へとバージョンアップ)。水戸市障害者共同受発注センターでは、講義の後でグループワークを実施し、興味をもったテーマに対する参加者の意見を集約し、そのまとめ・意見集約なども行っていく予定です。

全国の施設の好事例を紹介する講義は、これまで250以上の障害者就労系施設を取材するライターである戸原ならではのプログラムであると自負しています。今後も講義依頼に関しては、時間の許す限り全国どこへでも駆けつけます。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。ちなみに最新バージョンの講義内容を、紹介しておきます。

工賃向上に必要な5つのチカラ ─全国の事例から考える─

売るチカラ(営業力)
・日本一の営業力:平成会・ホームラン(岩手県)
・目標は、突破するための数字:社会就労センターかもな(徳島県)
・パンの出張販売でロス率ゼロ:エコーンファミリー(長野県)
・菓子の置き売り販売で大成功:第3かめおか作業所(京都府)
・精神疾患の利用者が豆腐の引き売り:JOYみゆき(栃木県)
・スーパー利用者による販売活動:くわの実(栃木県)
・売り上げ計画の設定は利用者の仕事:ポッケの森(福島県)

作るチカラ(商品開発力)
・日本最高峰の施設製品:あゆみ作業所・工房しゅしゅ(滋賀県)
・日本一のよさこいチームを支える鳴子づくり:鳴子工房(高知県)
・海水農法で高齢者農家と連携:佐賀西部コロニー(佐賀県)
・オフシーズンに売れる製品を開発:福祉作業所ゆうゆう(埼玉県)
・アイスメロンパンで売上アップ:にこにこパン(岡山県)
・地域の学生たちと共同開発:かいせい(北海道)
・複数施設が協働して商品開発:しんせい(福島県)

飾るチカラ(デザイン力)
・施設独自の「意味のある」デザインを考えよう
・ご当地キャラで地域の歴史普及:たんぽぽ(茨城県)
・星の子キャラクターでイメージ統一:はこべ福祉会(福井県)
・障がい者アートでVI活動:花の木苑(愛知県)
・利用者の絵から施設キャラクター制作:セルプみのり(岡山県)
・地域の障がい者アーチストの所得支援:くんわの里(熊本県)
・障がい者アートを商品デザインへ

広めるチカラ(広報・宣伝力)
・知られざる企業に発展なし:佐賀西部コロニー(佐賀県)
・本格的な商品プロモーションを展開:みやこ福祉会(沖縄県)
・利用者たちは、美術館の宣伝マン:るんびにい美術館(岩手県)
・SNSを上手に活用しよう:エクレレ(滋賀県)
・社会貢献活動との連携で商品PR:授産所高浜安立(愛知県)

助けるチカラ(支援力)
・タスカルカードで、わかる職場づくり:ゆうあいキッチン(茨城県)
・DM作業の徹底した効率化で高工賃を実現:フレンズ星崎(愛知県)
・マニュアル化による清掃作業:アシストワーク神木(神奈川県)
・手厚い支援体制で、施設外就労を成功へ:びいはいぶ(三重県)
・利用者の作業効率をあげる治具開発:守山作業所:(愛知県)

まとめ(5つのチカラを活かすために必要なこと)
(1)福祉施設に売上ノルマは必要か?
(2)障害をウリにするのはありか?
(3)参加者全員が事業目的を共有せよ
(4)支援と高い工賃は両立するか?